「なんだ、この店は?」何が出てくるのか仙太郎達には想像できなかった。
出てきたのは、茹で上がったばかりの鶏肉の様なものが、大皿に山盛りに積まれていた。
それとチャーハンらしきご飯ものが出てきた。
どうも、大皿の肉らしいものが犬の肉だ、一口たれをつけて食べてみた、味がしないのだ。
臭いし、薬品を食べている様な感じであった。
女将さんらしき人がまな板を持って出てきて、まな板の上には何やら竹輪の様な物が乗っている。
「今日は皆さんにサービスですよ、これは犬のおちんちんです」と言って、輪切りにして皆の皿の上に乗せて引っ込んでいった。
皆口あんぐりで、誰も食べるものが居ない中で、韓国人の代理店の担当者が食べだした。
「皆さん美味しいですよ、韓国ではこれは高級ご馳走で、体にとても良い食べ物です」仙太郎はさすがに食べられなくて、チャーハンを主に食べてお腹を満たしていた。
昼食後は昌原の重工業へ向かい、中東向けプラントを商談中で近々受注する可能性が大との事で、それ向けの製品の説明と詳細打ち合わせを実施し、来週にも見積書を提出する事になった。
ソウル重工業の半分くらいの価格であるが、それでも我々企業にとってはビッグプロジェックトである。
商談がうまく行った所で、韓国代理店が重工業の幹部を会食にと言う事で、韓定食を味わう事となった。
韓定食とは、朝鮮王朝時代の宮廷料理で韓国の豪華な宴会料理と言われている。
その夜、重工業のメンバーを連れて宮廷料理屋へ、仙太郎は少し遅れて路地に入った所で、周りが忙しくなった。
次号予告 騒ぎに巻き込まれた仙太郎はどう切り抜ける。
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